中野新橋駅近く。内科,循環器内科,胃腸内科,呼吸器内科,小児科,禁煙外来の平澤クリニックです。

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平澤クリニック

、E64EE013 
東京都中野区弥生町
1-54-12
TEL.03EE304-5790
(c) SINCE 2008 
HIRASAWA CLINIC

質問箱のお答え(小児科)

Q.高熱だと脳みそがだめになってしまわないでしょうか。
A. 高熱が出ると脳みそにダメージが生じるのではないかと心配される方もいらっしゃると思います。結論から申しますと問題ありません。高熱で脳みそがだめになるということはありません。脳の構造物の一つであるタンパク質は42度以上の温度になって初めて変化し始めます。つまり体温が42度を超えない限り脳に影響はないということになります。感染症の発熱ではまず42度を超えることはありません。よって問題ないといえます。

Q.解熱剤の使い方を教えてください。
A. お子さんが高熱を出した場合、必ずしも解熱剤を使う必要はありません。基本的には38度5分以上の発熱が認められ、なおかつしんどそうにしていたら解熱剤の適応となります。それ以下の体温でしたら冷やすことで対処します。また38度5分以上であっても本人がケロッとしていたら解熱剤を使う必要はありません。解熱剤を使用した場合、同じ日にまた使いたいと思っても、6時間以上は間隔をあけてください。また、使ったとしてもせいぜい1日2回ぐらいまでとしておきましょう。

Q.薬をいやがるので困っています。
A. まず乳幼児期のお子さんの場合、食前にお薬を飲ませてください。ミルクや離乳食でおなかいっぱいになった後では薬を飲みたがりません。食前に飲ませるのがコツです。粉薬はアイスクリームやパン用のチョコクリーム、ゼリーやコンデンスミルク、いちごジャムなどと一緒にあげるという方法もあります。薬の入ったものをあげた後は入っていないものも食べさせてあげてお口直しをすることを忘れないでください。何かに薬を混ぜる場合注意すべきことは、混ぜることによってその食べ物を嫌いになることがあるので、嫌いになってしまうと困る食べ物(ミルクなど)には混ぜないほうがよいでしょう。また、薬をうまく飲むことができたらほめてあげてください。お子さんもうれしいはずです。シロップの場合、1歳未満のお子さんでしたらスポイトや注射器を用いて奥歯から舌のやや奥にむかって流し込んでください。乳首を使って吸わせる方法もあります。

Q.予防接種はどういった順番で行うのがよいでしょうか。
A. 生後2ヶ月からワクチンデビューです。ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)(ともに計4回接種)、B型肝炎ワクチン(計3回接種)、任意ですがロタウイルスワクチン(計2〜3回接種)も接種可能です。ワクチン接種は同種を複数回接種することが多く、種類も多いため同時接種で行います。生後3ヶ月になったら四種混合ワクチン(計4回接種)を接種します。生後7ヶ月ぐらいまでにBCG(計1回接種)を接種します。1歳を過ぎましたらヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)の追加分、MRワクチン(はしかと風疹の混合ワクチン)(計2回接種)とみずぼうそうのワクチン(計2回接種)を接種します。おたふくかぜのワクチンも接種したほうがよいです。1歳をすぎましたら接種可能です。大人になって感染しますと重篤化することがあるからです。またおたふくかぜに感染しますと難聴になることがあります。そういった意味でもワクチン接種が推奨されます。そして3歳になりましたら日本脳炎ワクチン(計4回接種)を接種、という流れになります。
スマートフォンの無料アプリで「予防接種スケジューラー」というのがあります。これも参考になります。
ワクチンデビューの前に当院にお越しいただけますとワクチン接種プランについてご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

Q.胃腸炎で下痢が続いています。食事はどのようなものがよいでしょうか。
A. まず胃腸炎で入院するような状態の主な原因は2つで、脱水と誤嚥性肺炎です。いずれも胃腸炎そのものが入院理由ではなく、下痢嘔吐が続くことにより水分が不足してしまった状態、もしくは吐いたものが気管に入ってしまったため肺炎になった、というのが理由です。特に誤嚥性肺炎はご高齢の方の胃腸炎で起こることがあります。数日しっかり食事がとれなかったからといって重篤な状態になることはありませんが、数日水分がとれないと重篤な状態になりえます。ゆえに、水分をしっかり補給するということが大切です。アクアライトなど電解質と糖分が含まれている飲み物を常温で飲ませてあげてください。食べ物は便の性状と同じものを食べましょう。つまり水のような下痢の時は、食べ物もスープみたいな液状のものを、便がドロッとしてきたら、食べ物も粥のように少し固形のものをいれてみる、といった具合です。水分をとるから下痢になる、といったことはありません。

Q.熱性けいれんといわれました。どんな病気ですか。
A. 38度以上の発熱に伴って生じるけいれんを熱性けいれんと呼びます。お子さんの6〜7%で認められる決してめずらしくない病気です。基本的には良性のけいれんで、6歳をすぎるとけいれんは起きなくなります。熱性けいれんのきっかけとなる代表的な病気は突発性発疹とインフルエンザです。ともに高熱が出る病気です。また熱性けいれんになったお子さんのご両親のどちらかが熱性けいれんを子供の時にされていることがあります。

熱性けいれんになったと思ったら慌てずに以下の指示に従ってください。

(1)慌てない
けいれんとなると慌ててしまうと思うのですが、冷静になりましょう。けいれん自体で生命がすぐに危うくなるということはまずありません。

(2)時間をはかる
けいれん開始から治まるまでの時間の測定が重要です。15分を超えるけいれんは脳波などを調べる対象となります。

(3)顔を横にする
けいれんの時、吐くことがあります。吐物が気管に入るのを防ぐために顔を横に向けましょう。

(4)体温をはかる
熱がない場合は熱性けいれんではないので体温測定で高熱があるか確認しましょう。

(5)刺激しない
意識がぼーっとしているからといって、ゆすったりたたいたりしないでください。そっとしておきましょう。

高熱が出ているわけですから、ベースに感染症があると思われます。その感染症の治療の必要性もあり外来受診していただくことになります。その時上記の情報を教えていただけますと助かります。
また、高熱でけいれんを起こす病気は熱性けいれんだけではなく、髄膜炎や脳炎といったこわい病気も頻度は低いですがありえるので診察が必要です。

左右対象でないけいれんの仕方、15分以上継続するけいれん、生後6か月以下もしくは6歳以上でのけいれん、24時間以内に2回以上けいれんをする、いわゆる熱性けいれんをいままで3回以上なったことがある、などの場合は脳波検査や画像検査などの詳しい検査の適応となります。

熱性けいれんをしたことのあるお子さんの2人に1人は1回きりで再発はしていません。ゆえに1回したあと高熱がでたからといってけいれん予防のお薬を使う必要はありません。2回熱性けいれんをしたことがある場合はけいれん予防の薬を使うことがあります(坐薬です)。37度5分以上の熱が出たら坐薬を入れます。

Q.はしかについて教えてください。
A. 伝染力が強い、ウイルスにより感染する病気です。感染してから発病するまで10〜12日かかります。始めは高熱と風邪症状を認め、この時点ではしかと診断するのは困難です。口の中に白い斑点が出現したら、それが診断の決め手となります。その後いったん熱は下がりますが、再び高熱が始まりそれと同時に全身に発疹が現れます。肺炎や脳炎を合併することもあり、重篤化することがあります。解熱して3日たつまで登校できません。ウイルスの感染症のため抗生剤は効きませんが、他の細菌が弱っている体に感染し肺炎を起こすことがあり抗生剤を内服することもあります。基本的には安静にし、咳止め、痰切れの薬、解熱剤などを内服して回復を待ちます。

Q.突発性発疹について教えてください。
A. 生後4か月ぐらいから1歳までの間に感染するウイルスの病気です。だいたい9割ぐらいのお子さんが1歳までに感染します。突然高熱を出して3日ぐらい続きます。生まれて初めての発熱であることも多く、咳や鼻水といった風邪症状がないのが特徴です。高熱のわりに機嫌がいいです。便がゆるくなることがあります。解熱と同時にからだに発疹が出現します。その頃に少し機嫌が悪くなることがあります。発疹も3日以内にきれいに消失します。特に内服などの必要はなく自然の経過にまかせて治ってしまう病気です。突発性発疹を起こすウイルスは2種類あり、理論的には2回かかることもありえますが、ほとんどが1回かかるだけで済みます。

Q.みずぼうそうについて教えてください。
A. ウイルスによる感染症で、伝染力ははしかの次に強いと言われています。感染してから症状がでるまでに2週間かかります。発熱と同時に小さな水ぶくれの発疹がからだと頭皮に出現します。水ぶくれの数と感染しているウイルスのあばれぐあいは相関すると言われています。1週間ぐらいですべての水ぶくれはかさぶたとなり、その時点で他人にうつす可能性は無くなります。つまり全部の水ぶくれがかさぶたとなるまで登校はできません。みずぼうそうウイルスに対する抗ウイルス薬があり、発症後早期の場合内服すると早く治ることが期待できます。水ぶくれのあとが数か月にわたり残ることがあります。大人が感染すると、症状が重く入院することもあり、幼児期のワクチン接種が勧められます。

Q.おたふくかぜについて教えてください。
A. ウイルスによる感染症で、伝染力が強い病気です。感染してから症状がでるまでに2〜3週間かかります。発熱と耳の下が腫れます。腫れた部分に痛みを伴います。耳下腺という唾液を作る組織にウイルスが感染して腫れるのですが、その他にも顎下腺、舌下腺といった組織にも感染することがあります。両側の耳下腺が腫れますが、片方だけのこともあります。合併症として無菌性髄膜炎、膵炎、難聴があります。特に難聴は感染者300〜400人に1人起こるといわれており、いったん難聴になると治りにくく、そういった意味でも予防接種を受けることをお勧めします。たいてい1週間ぐらいで腫れもひき、腫れがひいた時点で他人への感染の危険性もなくなり登校が可能となります。ウイルスに効く薬がないため解熱剤や腫れた部分の痛み止めなどを内服して自然に治るのを待ちます。大人が感染すると生殖能力がなくなるというお話もありますが、そんなことはありません。睾丸炎を合併することがありますが片方だけの炎症であり生殖能力は無くなりません。

Q.風疹について教えてください。
A. ウイルスによる感染症です。「三日はしか」と言われることもありますが、はしかとはまったく異なります。感染してから発症するまで2〜3週間かかります。発熱はないか、微熱のことが多く、発疹出現数日前に耳の後ろや首のリンパ節が腫れて痛むことがあります。発疹は全身に広がり、かゆみがあることがあります。関節が痛くなることがあります。3日ぐらいで治るため「三日はしか」と言われました。ウイルスに効く薬がないため自然に治るのを待ちます。妊婦の方が風疹に感染すると、胎児に奇形が生じることがあります(先天性風疹症候群といいます)。妊娠前の女性は風疹に対する抗体が充分備わっているか確認する必要があり、抗体がない場合はワクチン接種が推奨されます。

Q.手足口病について教えてください。
A. ウイルスによる感染症です。感染してから症状がでるまで5日ぐらいといわれています。手や足や口の中に小さな水ぶくれができる病気です。おしりやひざ、ひじに水ぶくれができることもあります。熱はないかあっても微熱ぐらいですがまれに高熱がでることもあります。口のなかが痛くて食べ物が食べにくくなることがあります。ウイルスに効く薬がないため自然に治るのを待ちます。1週間ぐらいで治ります。熱がなく元気ならば登校はかまいません。